ETS手術による手掌多汗症治療 | 手汗を治す方法

ETS手術による手掌多汗症治療 | 手汗を治す方法

ETS手術による手掌多汗症治療 | 手汗を治す方法

手汗がひどく、日常生活に支障をきたすこともある手掌多汗症には様々な治療法があります。中でも、確実性の高い方法とされているのが「ETS手術」です。

今回は、ETS手術で手汗を治す方法についてみていきましょう。

手掌多汗症の治療法

手掌多汗症の治療には内服薬・外用薬・ボツリヌス毒素注射・イオントフォレーシス療法・手術などの方法があります。

内服薬

神経に働きかけて汗を出す信号の分泌を抑える神経遮断薬や、「汗が出るかも…」という不安が強い人には向精神薬などを使用する場合があります。

多汗症に効果のある神経遮断薬としては「プロバンサイン」が有名ですが、眠気や口の乾きなどの副作用もあります。

外用薬

塗り薬で手汗を治す方法として、塩化アルミニウム液があります。

特に症状が軽い人には効果的で、手軽に出来るのため治療の第一段階目として用いられることが多いです。しかし、皮膚の弱い人はかぶれなどの皮膚トラブルを起こす可能性もあります。内服薬との併用治療を行うとより効果的です。

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ボツリヌス毒素注射

ボツリヌス毒素を注射する治療法で、美容整形ではシワ取りとして人気があります。ボトックスとも呼ばれており、ボツリヌス毒素が神経を麻痺させる働きをもっています。

手掌多汗症の治療に用いる際には、手のひらや指先に注射をする事で交感神経を麻痺させて汗の発生を抑えます。

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イオントフォレーシス療法

電流を流した水に手をつけることで、汗腺の働きを抑えていく治療法です。

水に手をつけるだけなので手軽に出来ますが、実施している医療機関が少ないことや、効果が出てくるまでに時間がかかるなどの短所もあります。

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手術療法

現在では、内視鏡を使ったETS手術(胸腔鏡下胸部交感神経遮断術)が行われており、日帰り手術を行う医療機関も増えてきました。手掌多汗症の最終的な治療法として行われています。

ETS手術とは?

手掌多汗症の最終的な治療法として行われているのがETS手術(腹腔鏡下胸部交感神経節切除術です。脇の下を小さく切開し、そこから内視鏡を入れて胸部の交感神経を切断していきます。この方法は手掌多汗症では非常に効果が高く、ほぼ100%の効果があると言っても過言ではありません。

手術時間は約20分程度と短時間とはいえ、手術は手術ですので、他の方法に比べると体の負担も大きくなります。そのため、多汗の症状が強く、他の方法で改善がみられなかった場合の手汗を治す方法として選択されるのが普通です。

ETS手術の問題点

ETS手術による手掌多汗症の治療方法

手掌多汗症に絶対的な効果があるとされるETS手術ですが、必ず覚えておきたいのがETS手術による副作用です。

ETS手術を行う事で手汗は劇的に減り、その効果も生涯続く場合が多いほど強力なのですが、交感神経を切断する事によって代償性発汗・味覚性発汗・ホルネル現象という副作用が起こる場合があります。

代償性発汗

代償性発汗とは、ETS手術によって手のひらの汗がなくなる代わりに、他の部位の汗の量が増えるというもので、わかりやすく言うと「汗の引っ越し」です。

ETS手術を受けたほぼ全ての人に起こるとされており、背中や太もも・胸などに見られる事が多く、元々汗っかき体質の人は代償性発汗の症状が強く現れる傾向があります。近年では、交感神経を切断する部位を変えることで代償性発汗が起こる確率が低下するともいわれており、研究・改善が進められています。

味覚性発汗

術後数カ月を経過してから、刺激物や熱いものなどを食べた時に顔を中心に汗がひどくなるもので、食事が終われば汗もひいていきます。

手術を受けた人全員がなるわけではなく、一部の人に起こるといわれています。元々、味覚性発汗は生理現象なので、生活に支障が出るほど気になるケースは多くないようです。

ホルネル現象

第一肋骨の上にある交感神経が障害された時に起こる現象で、まぶたが重くなり垂れ下がる症状が現れます。手術中に切断する神経ではありませんが、手術中の器具の影響などが原因で起こることがあります。

しかし、近年では手術器具の進歩や手術方法の改善などにより、副作用でホルネル現象が起こる確率は非常に低くなってきています。

まとめ

手汗を治す方法としてETS手術は非常に効果があります。しかし、手術後に起こる「代償性発汗」などの副作用を忘れてはいけません。手術をして手汗がなくなったと喜んでいたら背中の汗が急に増え、汗の悩みが解消されるどころか酷くなったと、手術を受けた事を後悔する人もいるのです。

ETS手術を受ける際は、手術後の副作用について医師からしっかりと説明を受け、十分に理解・納得した上で手術を受けるようにしましょう。