ミョウバン水の作り方・使い方 | 効果的に手汗を抑える方法
手掌多汗症の患者数は人口の約2%ともいわれており、手汗で悩んでいる人は意外に多くいます。しかし、そのうち実際に治療を受けたり、何かしらの対策を行っている人はごくわずかです。多汗の症状に対して、「どう対処したらいいのか分からない」「病院に行くほどではない」と感じる人が多いのかもしれません。
しかし、実は私達の身近にあるものを利用して、手汗を抑える方法があります。それは「ミョウバン」を使う方法です。今回は、ミョウバンを使って手汗を抑える方法とその効果について詳しくご紹介します。
ミョウバンとは
ミョウバンは正式名称を「硫酸カリウムアルミニウム」といいます。
料理をする人には馴染みのあるもので、アク抜きや漬物の発色剤などに使われています。食品添加物として広く販売されており、スーパーやドラッグストアなどで手軽に購入する事が出来ます。価格も200円前後と非常に安価です。
世界最古のデオドラント剤
ミョウバンには消臭作用・殺菌作用・収れん作用があります。古代ローマ人はミョウバンを制汗剤として日常的に使用していたともいわれています。また、ヨーロッパでは「アルム石」と呼ばれる「ミョウバンを結晶化した天然塩」を制汗剤として昔から使用しています。そうしたこともあり、ミョウバンは「世界最古のデオドラント剤」ともいわれているのです。
ミョウバンの制汗効果については、「肌を引き締める収れん作用が汗腺を引き締めることで汗を抑える」「ミョウバンに含まれる成分が汗腺を詰まらせる」などのいろいろな説がありますが、そのメカニズムはまだ解明されておらず、謎の部分も多くあります。
ミョウバンは水に溶かすと酸性になるため、雑菌も繁殖を抑え、消臭にも効果を発揮します。手汗がひどいと手の雑菌と汗が混じり合うため臭いが発生することがありますが、酸性のミョウバン水を塗布することで、そうした臭いについても予防することができるのです。
ミョウバン水の作り方・使い方
それでは、ミョウバン水を使用して手汗を抑える方法について、具体的にみていきましょう。
ミョウバン水の作り方
<用意するもの>
- 市販のミョウバン(10g)
- ペットボトル
- 水道水(300ml)
<手順>
- 市販のミョウバンをペットボトルに入れる
- 水道水を注ぐ
- フタをしてよく振る
振った直後は完全に溶け切らずにミョウバンは上に浮いていますが、1~2日ほどそのまま放置しておくと、ミョウバンが完全に溶けて透明な水になります。これでミョウバン水の原液の出来上がりです。
制汗剤としての使い方
ミョウバン水の原液をそのまま使用するのは濃すぎるため、手のひらに塗る場合は原液をさらに10倍に薄めて使用します。スプレーボトルに入れて吹きつけて使用する方が使いやすいです。
直接手のひらに吹きかけると、水分は蒸発しますがミョウバン水の成分は手に残り、汗を抑えるとともに皮膚を弱酸性に保って消臭効果を発揮してくれます。
作ったミョウバン水の原液は、冷暗所や冷蔵庫など日の当たらない場所で保管すると1カ月程度は持ちます。「体に良さそうだから」とミネラルウォーターや精製水でミョウバン水を作るのはNGです。ミネラルウォーターや精製水には塩素が含まれていないため、水道水で作るよりも長持ちしないという事を覚えておきましょう。
まとめ
今回は、ミョウバンを使って手汗を抑える方法とその効果について紹介しました。
手汗を抑える方法として知られている「ミョウバン水」は、制汗効果だけではなく、消臭・殺菌効果などいろいろな効果があります。ミョウバン自体も安価かつ簡単に手に入るため、作り方や効果を覚えておくと便利ですよ。