手掌多汗症とは | 手汗の悩みと病気

手掌多汗症とは | 手汗の悩みと病気

手掌多汗症とは | 手汗の悩みと病気

緊張すると手のひらに汗をかくという経験をした事は、誰でも一度はあるのではないでしょうか。

しかし、異常なぐらいに手汗をかいてしまうという人はただの汗っかきではなく、「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」という病気かもしれません。今回は、この手掌多汗症について詳しくみていきましょう。

手掌多汗症とは

汗が異常なほど出る病気を多汗症といい、中でも、手のひらの汗がひどいものを「手掌多汗症」といいます。緊張した時などは誰もが手汗をかきますが、手掌多汗症の場合は緊張やストレスなどの精神的な刺激がなくても汗が出るという特徴があります。

「手汗ぐらい」と思うかもしれませんが、症状がひどい場合は汗が手から滴り落ちるなど、日常生活にも支障をきたしてしまうため、本人にとって手汗の悩みは大きな苦痛となります。

手掌多汗症の原因

手掌多汗症を含め、多汗症の原因ははっきりとわかっていない部分も多いですが、精神的ストレスが要因となる場合もあります。

生きていく上で必要な様々な身体の機能をコントロールしているのが自律神経です。自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、それぞれの働きは次のようになります。

  • 交感神経…活動している時・興奮している時・緊張している時に優位に働く神経
  • 副交感神経…睡眠中やリラックスしている時に優位に働く神経

分かりやすく言いかえると、交感神経は車のアクセルで、副交感神経はブレーキの役割という事になります。交感神経と副交感神経はどちらか一方が働いている時はもう片方は抑制されるという、いわばシーソーのような関係にあります。手掌多汗症という病気は、この交感神経が過剰に働いている状態が原因となっているのではないかといわれています。

手掌多汗症の症状

「手汗が多い」というのが手掌多汗症の症状ですが、その手汗の量の程度は人によって様々です。そのため、手掌多汗症は手汗の量によって次のような3つのレベルに分けられます。

レベル1:手のひらが湿っている程度で見た目には分かりにくいが、触ると汗ばんでいる。手のひらの表面の汗が光って見える
レベル2:見た目にも濡れているのが分かり、水滴がついている状態。汗が滴り落ちるほどではない
レベル3:水滴ができて汗が手から滴り落ちる。手掌多汗症の中でも特に症状がひどい状態

手汗の悩みを抱えている人は、まずは自分がどのレベルに当てはまるのかを知っておくと、医師に相談する際や治療方法を考える際の参考になります。

手汗が重大な悩みになる事も

症状が軽く、手が汗ばむ程度の場合はまだいいのですが、常に手のひらが濡れていたり、手から汗が滴り落ちるという場合は重症です。「何をするにも手汗が気になる」、「ハンカチが手放せない」、「濡れるから物に触れない」、「物が手から滑り落ちる」など、生活していく上でも手汗の悩みは大きなストレスとなってきます。

手掌多汗症の病気による手汗の悩み

特に、子供の場合は上手に症状を伝えることができずに「ただの汗っかき」と思われてしまいがちです。その事で友達にからかわれるなど、周囲の人間関係にも悪影響を及ぼす事があります。

多汗症は、医療機関で適切な治療を受ける事で症状を改善させる事が可能です。手掌多汗症の場合は幼少期や思春期に発症するケースが多いため、大人が子供の様子や変化に早期に気付き、適切な対処法をとる事がとても大切といえます。

早めの対策を

手掌多汗症の症状を抱える人は多く、軽度のものを含めると「20人に1人」程度といわれています。

手汗を気にし過ぎると、余計に緊張して更に手汗がひどくなると負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。手汗をかきやすい・手が常に湿っていて支障があるという場合には、我慢せず、一度医療機関を受診するようにしましょう。